季節の言葉「夜着 (よぎ)」
着物のような形をした大形の寝具を「夜着」といいます。
掛け布団の一種で袖と襟がついており、綿が厚く入っているので温かいのが特徴です。
昔は、夜中に厠(かわや)に立つ時など、寒さを防ぐために袖を通して上着として着て行ったそうです。
夜着と似たものに「掻巻(かいまき)」があります。こちらも着物の形をした広袖付きの寝具の一つです。
夜着に比べて綿が薄めに入っており、袖付の下に三角形の襠(まち)の火打布がありません。夜着より小ぶりなため、別名は「小夜着」。
夜着は掛け布団として、掻巻は掛け布団の下に入れて用いました。
どちらも肩を包む形になるので防寒に適しましたが、第2次世界大戦後は毛布の普及により、需要が減っていきました。
夜着、掻巻ともに、冬の季語です。
写真は、秋田県角館の青柳家にある秋田郷土館にて。
寒冷地のため、かなり厚く綿が入っているようです。
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