季節の草花「満作 / 万作 (まんさく)」

2月から3月頃、リボン状の鮮やかな黄色い花を枝いっぱいに咲かせるマンサク。
 
沖縄を除く日本各地の山野に分布する樹木で、樹高は3～10mほど。
花びらは細長く、やや縮れているのが特徴です。
 
マンサクは早春を代表する花木のひとつであり、古くから庭木として広く親しまれています。

名前の由来は春先に他の花に先だって「まず咲く」からとも、花がいっぱいに咲き「豊年満作」を思わせるからとも言われています。
 
欧米でも人気があり、英名は「ウィッチ・ヘーゼル」、直訳すると「魔女の榛 (はしばみ)」という意味です。

花期にはまだ葉がつかないマンサクは、満開時に遠目から見ると樹全体が黄色く色づいたように見えます。

やわらかな日ざしを受けて輝く様子は、いかにも春らしい風景です。

秋になると、細かい産毛に覆われたタマゴ形の実ができ、晩秋にその実が熟すとはじけ、中から艶のある黒い種が2つ顔を出します。

ちなみに花が赤い品種のものもあり、こちらは「アカバナマンサク」と呼ばれます。
 
写真はすべてご近所のマンサク。
ちょうど黄色いマンサクと赤色のマンサクの木が向かい合わせに立っていました。