工房蓮　遊楽の印「猫 / 蝶々」

国内外から人気をあつめる工房蓮の本柘印、遊楽の印 (ゆらのいん)。左より、｢ねこちゃま｣｢猫(鍬形蕙斎)｣｢ぶちねこ｣｢蝶々(右向き/正面)｣と、愛らしい遊印たち。

蝶は卵から生まれ、青虫、蛹、成虫へと変化を遂げるため、再生や復活を象徴する霊的な昆虫とされてきました。
猫もまた夜目が利くことから悪魔や悪霊を遠ざける神秘的な動物と考えられています

この二つを結び付けた “猫蝶文” は、長寿を意味する「耄耋 (ボウテツ)」に通ずる吉祥文様で、長寿や無病息災の象徴とされています。

耄 (猫と同様、中国語ではマオと発音)：年老いた人の称。80歳、または90歳の老人の意
耋 (蝶と同様、中国語ではティエと発音)：非常に老いる。この上ない年齢までいった年寄り。70歳､または80歳の老人の意

Item Details

■「ねこちゃま」「猫 (鍬形蕙斎)」印面：12mm角 / 長さ：30mm　　■「ぶちねこ」印面：10.5mm角 / 長さ：30mm

遊楽の印「ねこちゃま」「猫 (鍬形蕙斎)」「ぶちねこ」印影組み合わせイメージ｜暮らしのほとり舎

遊楽の印「猫(鍬形蕙斎)・芒(すすき)・花火」印影組み合わせイメージ｜暮らしのほとり舎

遊楽の印「猫(鍬形蕙斎)・芒(すすき)」印影組み合わせイメージ｜暮らしのほとり舎

遊楽の印「ねこちゃま」「猫 (鍬形蕙斎)」「ぶちねこ」印影・サイズ・寸法＜工房蓮＞｜暮らしのほとり舎

茶目っ気あふれる表情が愛らしい「ねこちゃま」。文字印と相性が良く、小包や鈴を持たせてみても可愛いです。
江戸後期の浮世絵師・鍬形蕙斎 (くわがたけいさい) による「猫」は、飄々とした雰囲気がなんとも言えず、自由気ままな猫らしさがたまりません。後姿が印象的な「ぶちねこ」は、主張し過ぎず、どの遊印とも相性良くお使い頂けます。

【上画像使用印 / 使用色】※下記商品名をクリックすると、該当商品のページが開きます
■ 画像 ①：遊楽の印「霞・三日月・お月見団子・ぶちねこ・ねこちゃま・小包・ほんのきもち・瑞雲・ちび和・猫 (鍬形蕙斎)・とんぼ・吉日 (朱文草書)・もみじ 7.5mm・10.5mm・瓢 (紐なし)・Thank you (白文・朱文)・蝶々(右向)」/ 印泥「美麗」, ヒシエム黒肉, artnic「181 バニラ」他
■ 画像 ②：遊楽の印「秋桜 (こすもす)・うさぎ (にっこり)・Thank you (朱文)・ありがとう 12mm・ぶちねこ」/ ヒシエム黒肉, artnic「181 バニラ」他
■ 画像 ③：遊楽の印「芒 (すすき)・猫 (鍬形蕙斎)・花火」/ artnic「157 アメジスト・104 ラグーンブルー・106 スプリンググリーン・107 サンフラワー・33 ピンク・100 バーミリオン・191 ゴールデングリッツ」他

■「蝶々 (右向)」印面：9.5mm角 / 長さ：30mm　　■「蝶々 (正面)」印面：10.5mm角 / 長さ：30mm　

うららかな春の陽気に誘われて、ひらひらりと舞う可憐な蝶の姿に、のどかな春の情景が思い浮かびます。
装飾折形の代表的なものに「雄蝶雌蝶 (おちょうめちょう)」というものがあります。和紙を雌雄の蝶の形に折り、そこに水引で触角を付けたもので、祝宴や婚礼の盃事の際に、一対の銚子を飾る折形として用いられました。「蝶花形 (ちょうはながた)」とも呼ばれ、蝶は酒の毒を消すという言い伝えに基づくとされています。
本柘の繊細な線を活かした「蝶々」印は、非常に細く仕上げていますので、お手入れの際はやさしく扱ってください。

【上画像使用印 / 使用色】※下記商品名をクリックすると、該当商品のページが開きます
■ 遊楽の印「蝶々 (右向)・蕨 (わらび)・お山・吉祥 9.5mm・幸を祈・ちび寿 (朱文)・蝶々 (正面)・ちび吉・松葉・およろこび・萬家太平春・瑞雲・ちび和・つくし・present・さくら花びら・ちび桜」/ 印泥「美麗」, ヒシエム黒肉, artnic「181 バニラ」他

「遊楽の印 (ゆらのいん)」の遊び方いろいろ

箸袋や結婚式のペーパーアイテム、ポチ袋や封筒、お熨斗や帯などに…アイディア次第で様々にお使い頂けます。

オリジナルのタグをつけて贈り物に添えても素敵ですし、しおりやブックカバーなど手作りしてみるのも楽しいものです。
無地の和紙便箋があれば、絵ハガキやポストカード、写真などを差し上げる際にも重宝します。

遊楽の印 (ゆらのいん) の印材には、本柘 (ほんつげ) を
使用しています。

本柘と呼べるのは、国産の柘のみですが、その中でも
最高級とされる鹿児島県産の「薩摩本柘」を使用して
います。

柘は暖地に自生する常緑小高木で、成長が遅く、材質
は極めて緻密。狂いが少なく、古くから印章や版木、櫛 (くし) や定規、将棋の駒などに用いられてきました。

美しい黄褐色の木肌もまた、柘の魅力の一つです。

「遊楽の印 (ゆらのいん)」が出来るまで・・・

工房蓮のオリジナル遊印「遊楽の印 (ゆらのいん)」は、完全手彫りの印ではなく、最初に機械で彫った後に、職人さんが一本一本手仕上げをして作られます。

柘はとても繊維が硬く、硬質で繊細な線（印影）を楽しめる印材ですが、その一方、硬い繊維を横切り、細かい線を彫るのは容易ではありません。
1本仕上げるまでにかかる手間を考えると、手彫りでの商品化は難しい印です。

また、小さな印面に繊細な絵を彫ることができるのは機械ならではとも言えますし、1,500円前後の価格帯でご提供できるのも機械で彫っているためです。機械は正確に同じものをいくつも彫ってくれますが、そのままでは印影が粗いことがあり、手仕上げが必要になります。そのため、同じ絵柄でも仕上がりに若干の違いがあり、完成時には一本一本、試し捺しをして印影を確認しています。未使用品ではありますが、印面に朱肉の色が付いていますので、何卒ご了承ください。

柘印は、ゴム印のように軽くぽんと捺すと絵のどこかがつかず、かといって、しっかり力を込めて捺すと角までついてしまう、ということがあります。きれいに捺すには、まっすぐ垂直に力を入れて捺します。印材自体が小さいので、空いている手で印材のトップを捺してあげると上手くいきます。下敷きとして、はがき1〜2枚分くらいの厚さの紙を敷いて捺すのがおすすめです。市販の捺印マットは沈みすぎて紙が持ち上がってしまい、印材の角まで紙についてしまいます。

絵柄印と異なり、枠付朱文や白文タイプ（印面全体に朱が付き、字が白く出る印）は、少し厚めの下敷きを敷き、四方向に向けてぐりっと力を入れて捺してあげると綺麗に捺せます。

お使い頂いた後は、ティッシュで側面と印面の朱肉等を軽く拭き取って収納します。水で洗ったり、スタンプクリーナーでお手入れする必要はありません。（印材に水分が浸み込むと傷んでしまいます）

時々、印掃ブラシで印面を軽くこすってあげると、より長く美しい印影をお楽しみ頂けます。